私たちは聖書を信じるプロテスタントの教会です。          【教会目標】 キリストの愛が満ち 福音宣教に生きる教会

2016年4月10日 「5,000人分のパンと魚」

2016年4月10日 「5,000人分のパンと魚」

【聖 書】ルカによる福音書9章10節~17節

【説 教】齋藤 朗子牧師

【説教要旨】

 この聖書箇所は「五千人の給食」と呼ばれる、有名な箇所です。ここに出て来る「メニュー」は、大麦のパン(ヨハネ6:9)と魚でした。当時、大麦パンは貧しい人々の主食でした。水分が少なく、特に携帯用のパンは乾いたクラッカーのようであったと言われています。魚がどのように調理されたかは不明ですが、おそらくは焼き魚のようなものだったでしょう。果たして美味しいのかな?と思えるメニューですが、空腹で、しかも「こんなところでは、食事はできないだろう」と諦めていた人々にとっては、きっとこの食事はとても美味しく感じられたことでしょう。「空腹は最高のスパイス」です。
 その上、この食事はイエス様によって与えられた奇跡の食事です。助けや癒しを求める人々に対し、イエス様は常に憐み深く接してくださいます。この日も、イエス様は病気を癒しておられました。人々のために自分の時間を惜しげもなく使い、疲れ切っているはずのイエス様でしたが、人々を空腹のままで家に帰すことはせず、この奇跡を起こされたのでした。なぜならば、イエス様にとって食事は愛のかたちの一つだからです。人々への愛ゆえに、イエス様は弟子たちが持っていた「5つしかないパン、2匹しかない魚」という「少ない・限界のある愛」を、五千人が満腹してもなお有り余るほどに増やされました。満ち足りた食事の輪から溢れ出たイエス様の愛は、具体的に籠12個分になったほどでした。
 「五千人の給食」には、神様からの恵みと愛に満ちたメッセージが詰まっています。一つは、いかなる時も、私たちの限界を超えて働いてくださる神様の愛があるという安心です。「自分たちにはこれしかない」と嘆くのではなく、まず自分たちが持っているものを神と人に差し出し、足りないところに神の助けを祈り求めれば、神は私たちを顧み、助けてくださいます。また、私たちが神からいただくものを分かち合うならば、満ち足りた思いや喜び、そして「本当の豊かさ」を経験することができるのだということです。「本当の豊かさ」は、イエス様がそうであったように、神様と私たちの結びつきが確かなものである時に生まれます。
 み言葉から神の憐み深さを知り、その愛のうちに憩いましょう。勇気をもらいましょう。

powered by Quick Homepage Maker 4.91
based on PukiWiki 1.4.7 License is GPL. QHM

最新の更新 RSS  Valid XHTML 1.0 Transitional