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2022年4月3日「エマオへの道」

2022年4月3日「エマオへの道」

【聖 書】ルカによる福音書24章13節~35節
【説 教】田代 孝一スタッフ
【説教要約】

私達の人生は、山あり谷ありの人生です。どんな人でも順風満帆な人生はなく、いろいろな苦しい状況を乗り越えて、それぞれの人生を歩んでいます。そこに私達の人生の機微(奥深さ)があります。

本日の聖書の箇所に登場しますイエス様の2人の弟子も、その人生において、このことを体験しました。彼らはイエス様の弟子として、イエス様と行動をともにし、その素晴らしい教えと死人さえも生き返らせるという奇跡を眼近かに見て、「この方こそ、イスラエルを救うお方である」という思いを強く抱き、人生をかけて従っていきました。しかし、そのイエス様がいとも簡単に「アッ」と言う間に、十字架刑という最悪の処刑のされ方で死んでしまわれたのです。

彼らの落胆ぶりは、いかばかりだったことでしょう。生きる目的を失った彼らは、イエス様との活躍の舞台であったエルサレムを後にして、自分たちの生まれ故郷であるエマオに向かって、夕闇迫るうす暗い小道を歩き出しました。夕闇の中を肩を落としてトボトボと歩いている彼らのうしろ姿を想像してみてください。彼らはまさにこの時、先が見えない失意と絶望の中にいたのです。

しかし、突然「イエスご自身が近づいてきて、彼らと一緒に歩いて行かれた」(15節)と記されていますように、何とこの時イエス様の方から彼らに近づいて来られたのです。ここにキリスト教信仰の真髄があります。私達がどんな状態の中にあっても、イエス様の方から私達に近づいてきてくださり語りかけてくださるのです。

絶望の中にいた彼らは、当初、その方がイエス様だとはまったく分かりませんでした。しかしイエス様と食事し生活をともにするうちに、彼らの頑なな心が砕かれ、復活されたイエス様であることを知らされました。彼らは、すぐにエマオを立って、希望と将来に満ちたエルサレムへの道を再び歩き始めました。

2週間後にイエス様が復活されたイースターを迎えます。2人の弟子が失意と絶望の中にあった「エマオへの道」からイエス様が復活され「神は今も私達ともに生きておられる」という祝福と恵みに満ちた「エルサレムへの道」を歩み始めたように、私達も希望を持ってともにその道を歩んでまいりましょう。

※説教動画はこちらから

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