2023年1月8日
2023年1月8日
「彼らはしてはならないことをするようになりました。あらゆる不義、悪、むさぼり、悪意に満ち、ねたみ、殺意、不和、欺き、邪念にあふれ、陰口を言い、人をそしり、神を憎み、人を侮り、高慢であり、大言を吐き、悪事をたくらみ、親に逆らい、無知、不誠実、無情、無慈悲です。」(ローマ1:28‐31)
パウロはこれらのことを「彼ら」はしていると言います。けれども、「彼らはあんなことをしているが、わたしはしていない」と考えるならば、「あなたも、人を裁いて、同じことをしている」(2:1)という言葉が返って来るかも知れません。わたしたちは、殺意は抱いていないかもしれませんが、「ねたみ」「邪念」「陰口」「高慢」「不誠実」「無慈悲」と無縁だと言い切れるでしょうか。
つまるところ、パウロは、キリスト者もそうでない人も、ユダヤ人も異邦人も、皆、罪人である、と言っているのではないでしょうか。しかし、大事なことは、あの人は罪人である、ということではなく、「わたしは神さまと人の前で罪人です」という告白でしょう。
けれども、罪の告白は罪に終わらず、罪の赦しへと導かれていきます。パウロがこの「ローマの信徒への手紙」でいちばん伝えたいことは、神さまの恵みであるイエス・キリストの十字架と復活によるわたしたち罪人の救いであり、その救いに応えるわたしたちの生き方です。今年もともにこの手紙の御言葉に聴きましょう。(い)