2023年9月10日
2023年9月10日
あなたがたを迫害する者のために祝福を祈りなさい。祝福を祈るのであって、呪ってはなりません。喜ぶ人と共に喜び、泣く人と共に泣きなさい。互いに思いを一つにし、高ぶらず、身分の低い人々と交わりなさい。自分を賢い者とうぬぼれてはなりません。だれに対しても悪に悪を返さず、すべての人の前で善を行うように心がけなさい。(ローマ12:14-17)
この「ローマの信徒への手紙」を書いたパウロは、じつは、復活前のイエス・キリストと会っていません。けれども、復活されたイエスさまとは、パウロはたしかに出会っています。以下のサウロとはパウロのことです。
ところが、サウロが旅をしてダマスコに近づいたとき、突然、天からの光が彼の周りを照らした。サウロは地に倒れ、「サウル、サウル、なぜ、わたしを迫害するのか」と呼びかける声を聞いた。「主よ、あなたはどなたですか」と言うと、答えがあった。「わたしは、あなたが迫害しているイエスである。(使徒言行録9:3-5)
イエスさまは地上のご生涯でこう言われました。
わたしの言葉を聞いているあなたがたに言っておく。敵を愛し、あなたがたを憎む者に親切にしなさい。悪口を言う者に祝福を祈り、あなたがたを侮辱する者のために祈りなさい。あなたの頬を打つ者には、もう一方の頬をも向けなさい。上着を奪い取る者には、下着をも拒んではならない。(マタイ6:27)。
イエスさまのこのお言葉を引き継いで、パウロはローマの信徒への手紙で「あなたがたを迫害する者のために祝福を祈りなさい。祝福を祈るのであって、呪ってはなりません」「だれに対しても悪に悪を返さず、すべての人の前で善を行うように心がけなさい」と記しているのです。
このように、復活前のイエスさまと出会っていなくても、パウロはたしかにイエスさまの弟子です。これは、復活されたイエスさまが天に帰られたあと、弟子たちに降臨してくださった聖霊のお働きそのものでもあります。聖霊がパウロをイエスさまの弟子にしてくださったのです。聖霊はわたしたちもイエスさまの弟子にしてくださいます。(い)